医療法人平治会 ASKAレディースクリニック

GnRHアゴニストとGnRHアンタゴニストについて
卵胞が成熟すると下垂体からのLHホルモンの分泌が急激に上昇して排卵を促します。これを「LHサージ」と言います。市販されている排卵検査薬はこのLHサージを検出するものです。
採卵するためには、排卵誘発剤で卵胞を成熟発育させながら、同時に排卵を抑えなければいけません。良い卵子を得るためには卵胞が成熟するタイミングを見計らって採卵することが重要となるのです。
GnRHアゴニスト製剤とGnRHアンタゴニスト製剤は、下垂体からのLH分泌を抑える作用を持ち、採卵前に排卵してしまうことを防ぎます。両者は状況に応じて使い分けされます。

◇GnRHアゴニスト製剤(点鼻薬)
商品名:スプレキュア、イトレリン
GnRHアゴニスト製剤は、排卵を抑えるだけでなく、使用方法により卵胞の発育をコントロールします。
使用方法には前周期の黄体中期(月経前)より使用を開始する「ロング法」と、当周期の月経1〜2日目(月経後)より開始する「ショート法」とがあります。

ロング法とショート法の違い(L:ロング法 S:ショート法)
使用日数
注射日数
卵子の質
卵子の数
黄体機能
 費用 
L > S
L ≧ S
L ≧ S
L ≦ S
L ≦ S
L < S

◇GnRHアンタゴニスト製剤(注射剤)
商品名:セトロタイド
GnRHアンタゴニスト製剤は諸外国に十数年遅れ、2006年に国内承認を受けた新薬です。排卵を抑制する作用は、GnRHアゴニスト製剤に比べ速効性があり、使用期間も短くすみます。海外ではアゴニストに比べて卵子の質が改善したとの報告もあり、妊娠率の改善が期待されています。
また自然周期やクロミッド周期でも使用できることから、採卵をより確実にすることができるようになりました。
hMG製剤を用いる通常の排卵誘発法ではGnRHアゴニストの併用を原則としております。ショート法とロング法の使い分けについては、症例応じて検討します。またクロミッド周期においては、状況に応じてGnRHアンタゴニストの併用を検討が必要です。

GnRHアゴニスト
GnRHアンタゴニスト
自然/クロミッド周期
併用できない
症例に応じて使用
HMG/FSH周期
原則として使用
症例に応じて使用
GnRHアゴニストとアンタゴニストは同じ周期で併用することはできません。

◇スプレキュア(イトレリン)の使い方
スプレキュア(イトレリン)は点鼻タイプのホルモン剤です。
指定された開始日から「採卵前日の夜」まで使用して下さい。
1日3回使用の場合には、およそ8時間の間隔で使用しますが、数時間のズレは影響ありません。
鼻粘膜から吸収されますので、噴霧に合わせて軽く息を吸い込んでください。
鼻炎や鼻づまりのある方は、鼻をよくかんでから使用してください。
アレルギー鼻炎の季節では抗アレルギー剤を併用しても問題ありません。
スプレキュアは最初に「試し打ち」をして薬液が噴霧されるのを確認してください。1ボトルで14〜17日間使用できます。開封前は常温保存できますが、余った場合は冷蔵庫にて保存してください(再使用できます)。
キャップを持つと、ボトルが滑り落ちて破損しますのでご注意ください。
またキャップがゆるむと、液漏れを起こしますのでご注意ください。
スプレキュアはガラス容器、イトレリンはプラ容器です。イトレリンは残量が見えませんので、ご注意ください。

あなたの使用方法
使用法
□ロング法     □ショート法
開始日
□月経開始後すぐ  □   月   日から
終了日
□採卵前日の夜まで
使用方法
□両方  □片方  の鼻腔に噴霧
1日(   )回  起床時  昼〜夕刻  寝る前
使用例  8時  16時  24時


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