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より高い妊娠率を目指すために

抗リン脂質抗体および血液凝固機能検査のすすめ

苦労の末に妊娠に至ったものの、その後に流産してしまうことほど残念なことはありません。こうした流産は、年齢に応じた頻度で起こり避けることができません。流産の主原因は加齢に伴う受精卵の染色体異常とされていますが、これとは別に流産を起こしやすい体質を持っている方がおられます。

流産の原因は多岐におよびますが、その中でも血栓症は原因として重要です。
胎児へ栄養と酸素を送る胎盤で血栓が形成されると、流産に至ります。
この血栓を作りやすい体質としては「抗リン脂質抗体」と「血液凝固異常」が重要です。これらは不育症において検査される項目ですが、流産の経験のない方でも事前に検査を行い異常が判明すれば、それに対して対策を立てることで流産を防げる可能性があります。

またこれらの異常は流産のみならず、卵巣過刺激症候群に合併する血栓症を起こす要因にもなるため、重篤な合併症を未然に防ぐことにつながります。
そこで当院では、希望のある方にこれらの検査を実施しております。とりわけ以下の方には検査を強くおすすめしております。

不育症の疑いのある方

 ● 過去に2回以上の流産歴のある方
 ● 妊娠22週以降の原因不明の死産歴のある方
 ● 深部静脈血栓症の既往のある方

これらの検査は保険が適応されないため、高額となります。しかし生殖補助医療の料金はそれ以上に高額であることを考えると、転ばぬ先の杖と考えることもできるかもしれません。
検査は血液検査で、結果が出るまでに3週間ほど要します。希望のある方はお申し出ください。

 

抗リン脂質抗体 合計:39,200円(税別)

抗カルジオリピンIgG抗体
抗カルジオリピンIgM抗体
抗カルジオリピンβ2GP1抗体
抗PE抗体IgG
抗PE抗体IgM
抗プロトロンビン抗体
ループスアンチコアグラント

 

血液凝固系検査 合計:11,400円(税別)

第12因子
プロテインS抗原
プロテインS活性
プロテインC抗原
アンチトロンビン3(AT-III)

 

□ 異常が見つかった場合の対策

これらの検査で異常が認められた方には、抗血栓療法を実施します。
抗血栓療法では内服薬である低用量アスピリンと注射剤のヘパリンとが用いられます。どのような薬剤を用いるかは、医師と相談となります。

 

□ 採卵時の対策

新鮮胚移植は血栓症のリスクを伴うため、受精卵は移植せずに一旦凍結保存(全卵凍結)となります。また採卵後の血栓症の予防としてOHSSの症状が軽減するまでアスピリンを服用します。

 

□ 胚移植時の対策

流産の予防としてアスピリン(もしくはヘパリン)の使用を開始し、妊娠後も一定期間、継続します。

 

卵巣年齢検査のすすめ

不妊治療の成否を分ける最大の要因は、卵巣(卵子)の質です。この卵巣の質は年齢で決まります。年齢が高くなると妊娠率が低下し、流産率が高くなるのはそのためです。しかし高齢でも妊娠する人はいますし、逆に若くても妊娠できない人がいるのは、本人の年齢が必ずしも卵巣の年齢に一致していないことを意味します。近年、卵巣年齢を調べる検査として「抗ミュラー(Muller)管ホルモン(AMH)」の測定が可能となりました。これは卵巣にある前胞状卵胞から分泌されるホルモンで、その値が高いほど卵巣に残っている卵子の数が多いことを意味します。
生殖補助医療では排卵誘発剤を使用しますが、卵巣年齢が高いと反応性が低下し、採れる卵子の数が少なくなります。AMHを測定することで、その人に適した排卵誘発方法を決めることができます。

対象《卵巣機能低下の疑いのある方
高齢(35歳以上)の方  FSH(卵胞刺激ホルモン)高値
月経周期が短くなってきている方
AMH検査料金5,000円(税別)

不妊不育治療センター ASKAレディースクリニック AMH

 

サプリメント治療のすすめ

先述の通り、妊娠力を決めるのは卵巣の年齢です。では老化した卵巣を若返りさせ、卵子の質を改善させることはできるのでしょうか?
一言に卵巣の質と言っても、それには2つの要素があります。一つは卵子の細胞質の質、もう一つは卵子の核(染色体)の質です。後者は年齢に応じた頻度で異常が生じるため、これを改善する有効な方法はありません。前者については、細胞質の中にある様々な器官の機能を高めることで改善する可能性があります。とりわけ細胞の発電所となるミトコンドリアは重要とされます。

卵子の質の改善に有効とされているサプリ

Lカルニチン:長鎖脂肪酸をミトコンドリアに運搬し、エネルギー産生に影響します。
葉酸:受精卵や胎児の発育に必修です。
DHEA:卵巣でのホルモン合成の原料となり、卵巣機能を高めます。

これらのサプリメントは当院でも取り扱っております。
速効性はありませんので、治療に先立って数ヶ月前からの服用をお勧めします。

葉酸プラス
AAP社
200錠(100日分) 2,400円(税別)
1日2錠で葉酸 400μg
L-CAR AA Basic Premium
AAP社
90包(30日分) 10,000円(税別)
1日3包でLカルニチン 1000mg VitB類1/2/6/12
DHEA 25mg
Douglas Laboratories社
120錠(60日分) 5,000円(税別)
1日2錠でDHEA 50mg 

(注意)
上記以外にも多くのサプリがありますが、研究報告でその有用性が報告されているものに限って、当院では提供することにしております。しかしこれらの作用には個人差があるため、効果を保証するものではありません。

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