医療法人 平治会 ASKAレディースクリニック

保険診療と自由診療
ご存じの通り、日本には国民皆保険制度がありますが、これは先進国の中で比較しても充実したものです。健康な時には感じないものですが、保険がなければとても自己負担できないほど、医療費は高いものです。それでも病院での支払が3割負担で済んでいることを、あまりありがたく感じないのは、やはり高い保険料を支払っているからでしょうか。

医療には健康保険でまかなわれる「保険診療」と、その適応外の「自由診療」とがあります。この「自由診療」では、医療施設が独自に料金を設定して医療サービスが行われています。不妊治療においてはこれらが混在した料金体系となります。

健康な人を対象とする審美歯科や美容整形に保険が適応されないのは理解できますが、「不妊症」はれっきとした疾患でありながら、人工授精や体外受精などには全く保険が使えないことには、何か不条理を感じます。容姿の悩みと不妊の悩みは同程度というのが国の認識なのでしょうか?
ここで医療制度の不備を指摘することが本題ではありませんので、「保険診療」についての基本的な理解をすすめてゆきたいと思います。

理解に苦しむ保険点数
病院の会計で渡される診療報酬明細は、一般の人にはかなり理解しがたい内容のものです。「風邪を引いて血液検査を受け、薬を処方された」場合、初診料、検査料、薬剤料が請求されることは理解できるのですが、初診料についても病院と診療所で異なり、検査料には判断料が加わり、さらに投薬料は薬剤料に処方料、調剤料などが加算されるとなると、「???」となります。

コンビニで買い物をする場合は、商品の値段を合算して消費税を乗せるだけですが、病院の支払金額は提示されるまでは、金額が分かりません。
ホテルに泊まって食事などをした時、税金やサービス料などが加算され、予想より随分と高額になるのに似ています。

実はこの一見して「ぼったくり」の様な支払いには、イヤになるほど細かい決まり事があり、これが「診療報酬要項」という一冊の本に収載されておりますので、興味のある方はお読み下さい。
日常診療においては、こうしたルールを熟知した有資格者がレセプトコンピューターを操作して、会計業務を行っております。しかし診療内容が複雑な場合、彼らでもパニックになることがあります。病院の会計で長い時間待たされるのは、こうしたトラブルが日常的に起こるからです。

保険診療が「できる時」と「できない時」の不可思議
「保険診療」では、医療行為ごとに診療報酬(保険点数)が定められており全国一律ですが、一方の「自由診療」には料金の規定がないため、施設により異なります。
ここでさらにややこしいのは、保険適応のある医療行為でも、適応外の診療において行われる場合には、保険が使えなくなるということです。例えば「排卵障害」という診断名で、排卵誘発剤が投与される場合は「保険診療」となりますが、体外受精などでこれらの投薬を受ける場合には、「自由診療」となり、保険が使用できなくなります。
その他では、排卵時期を予測するのに不可欠な超音波検査については、保険適応できる回数が定められています。従って、この回数より多く診察を必要とする場合には、保険を適応することが許されません。多くの医院では、こうした状況に対応するため、超音波検査の「自費料金」を設定しています。

保険診療の場合・・
医療行為ごとに定められた保険点数をもとに算出された診療報酬に、健康保険の定める患者負担率をかけたのが自己負担額です。

自由診療の場合・・
自由診療ではその設定料金は施設ごとに異なり、また健康保険からの扶助もありません。当院では自由診療の報酬額は、保険点数をもとにして算出します。

例)保険点数100点の医療行為を受けた場合の支払額
 ・保険診療:診療報酬=1000円 (1点=10円)
  このうち3割の300円が自己負担額で、残り700円は保険基金が負担。
 ・自由診療:診療報酬=1000円と設定(当院の場合)。
  消費税を加算した1050円が自己負担額。
  このように支払額には、およそ3倍もの差があります。

診療報酬の内訳
診療報酬は、以下の医療行為の合算により算出されます。

診療報酬=A診察料+B検査料+C投薬料+D処置料

A診察料
 医院で診療行為を受けた場合に、必ずかかる費用です。
 具体的な治療や検査がなくても、医師と話をしただけで請求されます。
 実際にアトラクションを利用しなくても支払う遊園地の入園料のようなものです。

 初診料:2,700円  再診料:710円
 診察料は病院と医院で異なります。
 また我々でもよく分からない加算(外来管理加算、電子化加算など)が加わります。

B検査料
 尿検査や血液検査、超音波検査などが行われた場合に請求されます。
 検査料は「検体検査料+判断料+採取料」の3つの合計から算出されます。

   検体検査料:検査にかかる料金
   判断料:検査結果に対する医師の判断と指導
   採取料:採血などの手技料

 例)採血をして卵胞ホルモンを測定した場合
   検体検査料 200点
   判断料:135点
   採取料:12点  合計347点(3,470円)
   支払い額:保険診療1,040円(自由診療3,640円)

C投薬料
 投薬料は「薬剤費+処方料+調剤料」の3つの合計から算出されます。
 調剤料なる不可解な料金はその昔、医師の処方箋に従って、薬剤師が散剤を乳鉢で配合する技術料の名残のようなものでしょうか。

   薬剤料:薬価
   処方料:病状に対する医師の処方
   調剤料:薬局での処方手技料

 例)黄体ホルモン剤プロゲストン錠を1日6錠12日間処方した場合
   薬剤料:1,640円
   処方料:42点
   調剤料:9点
   支払い額:保険診療640円(自由診療2,250円)

 例)排卵誘発剤ヒュメゴン150単位1アンプルの注射をうけた場合
   薬剤料:3,050円
   注射料:18点
   支払い額:保険診療960円(自由診療3,200円)

D処置料
 わかり易いのは傷口の縫合や消毒などですが、産婦人科では内診をした場合に「腟洗浄(47点)」が請求されます。


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