遺伝相談外来

遺伝相談・遺伝カウンセリング外来のご案内

当院では臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリングを実施しております。
生殖補助医療、高齢妊娠と染色体異常など遺伝に関する不安や疑問がある方はご相談下さい。
適切な情報を説明することで不安や悩みを軽減し、今後の方針をご夫婦で決定できるようにお手伝いさせていただきます。

予約

初診の予約はお電話で「遺伝カウンセリング希望」と伝えてください。

診察日

日曜日(完全予約制)

費用

初診料+カウンセリング料 3,000円(税別) ※検査があれば別途加算されます

担当医

重富洋志 日本専門医機構認定 産婦人科専門医
     日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医

遺伝カウンセリングとは

重富洋志 臨床遺伝専門医 産婦人科専門医 不妊不育治療センター 医療法人明日香会 ASKAレディースクリニック遺伝とは親から子供へ外見や性質が伝わることです。その元となるものを遺伝子といい、人の体の設計図のようなものです。遺伝子の違いにより髪の毛の色、病気のなりやすさなどの違いが生じます。
生殖医療は妊娠、出産という遺伝と密接にかかわる医療です。体外受精や高齢妊娠、習慣流産など様々な遺伝的な疑問、不安が生じやすいところでもあります。当院ではこのような患者様の不安を少しでも軽減できるように遺伝カウンセリングを実施しています。

具体的には相談事例は下記のようなものです。

Q.新生児に異常をきたす割合は?

新生児の4%前後に先天性疾患をきたすといわれています。先天性疾患とは外見上の明らかな異常だけでなく染色体異常や精神発達遅延などを含みます。つまり生殖補助医療に限らず、一定の確率で先天異常や染色体異常は発生します。原因は25%が染色体異常、20%が単一遺伝子異常、50%が多因子遺伝異常、5%が環境因子です。薬剤やウイルス感染など外的要因は5%しかなく、95%が遺伝子という設計図異常に由来します。母体の年齢によりこれらの疾患が増加すると言われています。例えばダウン症のお子さんが生まれる割合は、母体が20代の場合は1500分の1ですが、35才で300分の1、45才で30分の1とされています。一般的に不妊治療で異常が増加するという統計は、不妊治療を受ける方の年齢が高い傾向にあるということが大きな要因です。

Q.体外受精、顕微授精による遺伝子へ影響は?

体外受精や顕微授精は遺伝の主役である卵子、精子を直接あつかう技術です。お子さんに遺伝的な影響が出ないか不安を感じられる方が多くおられます。結論からいうと生殖補助医療による治療自体が新生児異常を増加させるかどうかは明確ではありません。高齢妊娠では周産期合併症や新生児異常が増えます。この治療を受けられる方は年齢が高い傾向があるため、結果的に不妊治療による妊娠では新生児異常率が上昇します。顕微授精において、Angelman症候群やBeckwith-Wiedemann症候群が増加するという報告がありますが、これらの疾患は出生頻度が1万5000人に1人のため過剰な心配をする必要はありません。また男性の造精機能障害では顕微授精が適応となります。このれらの障害の一部は、染色体の異常に原因があります。そのため顕微授精の妊娠、出生により造精機能障害が子供世代へと伝わる可能性があります。

Q.高齢妊娠の出産への不安

母、父ともに年齢があがるにつれて様々な胎児の異常の発症率が増えると報告されていますが、その中でも染色体異常の発生は母体年齢にともない上昇します。そして染色体異常のなかでも最も頻度が高いのがダウン症です。ダウン症の頻度は、母体が20代の場合は1500分の1ですが、35才で300分の1、45才で30分の1まで上昇するとされています。全ての新生児異常を調べる検査はありません。しかし染色体異常や一部の形態異常については出生前診断が可能です。

Q.出生前診断とは?

妊娠中に胎児に先天的な奇形や染色体疾患がないかを調べる検査のことです。広い意味では妊婦検診中の超音波もこれに含まれます。絨毛検査、羊水検査、母体血清マーカーテスト、新型出生前検査(母体血を用いた胎児染色体検査 NIPT)などがあります。出生する新生児の25人に1人はなんらかの異常をもっているとされています。全ての新生児異常を調べられる検査はありません。それぞれの検査について結果の解釈や限界について知っておくことが重要です。出生前検査には、確定的検査と非確定的検査の2種類があります。確定的検査とはその結果から診断名が確定する検査で、絨毛検査や羊水検査があげられます。羊水検査でダウン症と診断された場合はほぼ100%でダウン症となります。一方、非確定的検査とは、胎児異常の確率を計算する検査です。母体血清マーカーテストや最近話題になっている新型出生前検査がふくまれます。例えば、血清マーカーテストでは ”胎児がダウン症である確率は500分の1” という結果が示されます。その結果をどう解釈するかはご夫婦の考え方、疾患の重症度によってかわります。検査というと診断が確定するというイメージですが、実は、羊水検査などの侵襲のある検査以外は確率しかわかりません。患者様の背景からどの検査を選択するかは遺伝カウンセリングにより相談することが可能です。

Q.着床前診断とは?

体外受精、顕微授精で受精卵を子宮内に戻す前に異常がないか調べる検査を着床前診断といいます。着床前に行う検査として、重篤な遺伝子疾患や習慣性流産を対象する着床前診断と、染色体の数の異常を網羅的に調べる着床前スクリーニングがあります。現在日本では着床前スクリーニングは研究目的以外では認められていません。また着床前診断を行うには学会の審査が必要です。この審査には時間がかかるなど問題もあります。

Q.不育症とは?

不育症は生殖年齢の男女が妊娠を希望し、妊娠は成立するが流産や死産を繰り返して生児が得られない状態と定義され、その頻度は4.2%です。連続して2回流産を繰り返す状態を反復流産、連続して3回以上流産を繰り返す状態を習慣流産といいます。妊娠を経験したことのある女性の38%が流産を経験していますが、流産を繰り返すことは身体的にも精神的にも非常に負担となります。そのため反復(習慣)流産の方は、原因についてのスクリーニングを行います。原因は子宮形態異常や血液凝固異常など多岐にわたります。ご夫婦の染色体検査だけでなく不育症全般について説明します。

Q.夫婦の染色体検査は必要ですか?

不育症の原因の中でご夫婦の染色体異常に起因するものは約6%です。染色体異常を治療する方法はありません。しかしご夫婦のいずれかに均衡型転座の染色体異常があっても最終的に60~80%は出産できるため、不妊治療を継続するうえで参考にすることができます。

Q.上の子が先天性の病気でした。次の子が心配です。

正確にはそれぞれの疾患によって次子に発症するリスクがかわります。例えばダウン症でも転座型かどうかにより違います。遺伝カウンセリングでは個々の疾患についての発症原因や再発率について説明します。

上記以外でも、遺伝に関するお悩みがあればお気軽にご相談ください。

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