Achievement and Success with Kitatomigaoka Art staff



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不妊治療〜ここだけのお話 第7号(8月14日発刊)

発行部数 325部(まぐまぐ)
発行元 http://aska-cl.com/
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【CONTENTS】

01:ASKAからのお知らせ
02:診療の場から〜出生前診断について(3)
03:全国子宝温泉情報
04:自然至善(si-zen si-zen)
05:編集後記



◆はじめに

先月に続いて、医療と全く関係のない「建築」についての雑感であり、読み飛ばしていただきたい。

ASKAの外来の改装工事が完了した。以前から通院されている方には、フルモデルチェンジしたかに映るかも知れない。あれほど広い空間が創出されるとは、、、他ならぬ我々自身が驚いているのだから。

改装したからとて、外来の待ち時間が短くなる訳ではないのだが、順番待ちの憂鬱が幾分かでも解消されることを願っている。

今回のリフォームに際しては、大和郡山にアトリエを構える建築家の関谷昌人氏(http://www.s1.inets.jp/~planet/)に 依頼した。ちょっとした改装でも、壁を取り外し天井を張り替えることで居住空間が大きくかわるため、専門家にまかせた方が断然よい提案をいただけるとの考えからだ。

関谷氏は、大手ハウスメーカーの注文建築部門のチーフを経た後に独立し、現在のアトリエを主宰する。住宅を中心に商業施設など幅広く手がける氏の作品 は、メディアにも取り上げられ、専門誌でもクローズアップされる気鋭の作家だ。「売れっ子建築家」と聞くと、その敷居の高さに尻込みしてしまいそうなの だが、当のご本人はいたって気さくで親しみやすい人である。今回のリフォームなどは、氏にとっては犬小屋の設計にほど近い依頼であると思われたが、快諾 していただき感謝している。

 建築のプロと語らう中で私自身が建築家(設計家ではなく)に対してある種の「誤った認識」を抱いていたことに気づかされた。素人ごときが踏み込んで言 えば施主の嗜好をいかに忠実に具現化できるかという「設計の技巧」は、彼らの目指すエンドポイントではないということだろうか。

モダンであれ伝統的であれ、工法に基づいて組み上げたマテリアルに機能を付加し、全体としての有機的なシステムを築き上げる。洗練された感性と卓越した 技巧をいかに意匠に表現するかという「設計力」と、依頼人の価値観や生活様式によって規定されがちな居住空間に、お仕着せがましくも、その人に合った新 しいスタイルを創案する「提案力」の双方にその建築家のアイデンティティがあるのでは、という私なりの理解に達した。

世は空前の新築・リフォームブームであり、カリスマ建築家が活躍するTV番組を私も好んで見ることがある。おおよそマイホームの設計を建築家に依頼ることなど庶民感情と隔たりがあると思っていたが、こうした番組を見て感じるのは、予算などの制約の中で最大限の“わがまま”を建築家にぶつけることは、彼らにとってもオーダーメイドを安売りすることにはならないと言うこと。
生活の三要素にあって「衣=ファッション」、「食=グルメ」に比べ立ち後れていると思われる「住」が、建築家によってようやく開放される時代を迎えたと感じるのだ。

誰しも気持ちの良い家に住みたい。それが素材にこだわりを尽くしたものであるか、空間の広がりに特色を持つものであるか、機能性を重要視したものであるかといった方向性は様々であるとしても、建築家がそれぞれの依頼に対応してくれる時代を迎えたということは、おおむね歓迎すべきだろう。

しかしここには、施主側の意識改革も必要となる。「注文」だからと施主の希望に従順であることを求めるのなら、それは彼らを過小評価していることになり、存在が見失われるだろう。また彼らに一任するだけで、自らは傍観するのも勘違いと言えよう。

「建築家と家を建てることは、自分をもリフォームすること」大袈裟な言い方かも知れないが、少なくとも彼らはそれだけの気概と誇りを持って、設計に臨んでいるという事を教えられたのである。

                         院長 中山 雅博



◆ASKAからのお知らせ

1)ASKAレディースクリニックのアクセスマップがより見やすくなりました。
http://aska-cl.com/map.html

2)ASKAレディースクリニック 治療費のサイトも更新致しました。
http://aska-cl.com/tiryohi.html



◆診療の場から〜出生前診断 その3

二回にわたって、「着床前診断」についての私見を述べさせていただいたが、まだ気が治まらないので、今回もお付き合い願いたい。

神戸の産婦人科医による男女の産み分けに端を発した着床前診断論争は、学会が問題の医師を戒告(一旦は除名を議決)し、また学会は反対に訴えられと、仁 義ないドタバタ劇になりつつある。

学会は、「出生前診断は、重症遺伝疾患に限る」との姿勢を崩さない一方で、「重症」の診断基準が曖昧なのも確かであり、認定された前例はない。生命の選択につながりかねないだけに、慎重にならざるを得ないのは理解できる。

なぜならこうした問題は、前例を築くと十分な議論ができないままに、なし崩し的になるのが常であり、結果オーライで世論も後押ししてしまうからだ。
恩恵 を被った家族の喜びの声などがマスコミで取り上げられれば、もうそのことに意義を唱える雰囲気すらなくなってしまうものだ。

ところが、である。問題性が学会内部でも煮詰まり時代にそぐわないと感じたのか、はたまたようやく期が熟したと判断したか、学会はついに着床前診断の第 一号を認定した。慶応義塾大学が申請を出していた「デュシャンヌ型筋ジストロフィー」に対してだ。

筋ジストロフィーという病気をご存じだろうか?母親より男児に遺伝(伴性劣性)し、乳幼児期に発症する筋肉疾患である。頻度の高い「デュシャンヌ型」では、筋力低下は進行性で10歳前後に車いす生活となり、その後呼吸筋も侵される15歳から20歳の間に人工呼吸器が必要となり、30歳頃までに死亡するという難病だ。

この分野の研究は目覚ましいが、残念ながら根本治療はなく、将来的には遺伝子治療が期待されている領域である。このような子供達を収容し介護する病棟が奈良県にもある。国立療養所西奈良病院小児科にある通称「パンダ病棟」である。ここに入院し共同生活を送る子供 達は、進行具合により車いすに乗る者や、歩行器を使う者などさまざまである。彼らは入院しながら学校教育を受け、健常人と同様にあらゆることにチャレンジする。

私は大学時代、クラシックギター部に所属しており、慰安コンサートと銘打って、年に一度この病棟でギターコンサートを開いていた部員にとっては、秋に控えた定期演奏会の演目の仕上がりを確認する意味合いもあるのだが、子供達は我々のつたない演奏にじっと耳を傾け、唱い、手拍子をしてくれた。実は彼らも楽器をこなすことができ、「技術は我々よりはるかに上」という話もあって、なんだかいつも我々が慰められて帰ってくるようなそん な演奏会であった。

同胞の死を見つめている人間があんなにも明るく振る舞い、そして健常な我々をも励ましてくれるとは、一体大人は何をやっているのかと、自己嫌悪に陥るこ ともしばしばで、終了後は部員にもやるせない思いが伝わるのであった。

このような子供達をもつ親の気持ちはどのようなものであろうか。自分たちより先にこの世を去って行く、しかも事故などのように突然にではなく、病状は徐々に進行して行くのだ。

彼らが次こそはと、健常な子供を切望するのは当然であり、「生命の選択」を望んだとしても誰にも攻めることなどはできない。

このような問題にいつまでも解決策を示さないことが、何れ論争の矢面になると考えてか、あるいは戒告処分した学会員との同士討ちを避けようとの考えから か、金虫色を続けてきた学会は満を持しての今回の承認に踏み切ったと思われる。ところがこれには、続きがあった。

このような生命の選択につながる承認の是非に関する判断は、学会ではなく国が指針を提示するべきだと、問題を手放したのである。考えてみれば学会は、産 婦人科医だけの集まりで、偏った立場の人間の集団である。本来生命倫理は、医者だけで語るものでは到底なく、人類の総意で議論するはずのものだろう。

生 殖補助医療に関しても、学会の会告のみがよりどころであり、保険適応を受けていないどころか、実施に関して国から許認可を受けている訳でもないのだ。
医者は技術者に過ぎない。医療の進歩は、医者に神の手をもたらしたのではないのだ。

可能だからと生命の操作は、十分な議論なくして行われてきたが、今回の論争を期に、慢心を捨てて素直に「できないものは、できない」との態度を表明した ことは、大きな進歩だと評価しているのだが、誉めすぎであろうか?今後の国の対応が見物である。



◆全国子宝温泉情報

★小川温泉元湯ホテルおがわ★

清流と緑に包まれた隠れ里のような一軒宿。古くからここの湯に入れば子宝に恵まれるという言い伝えがあり、ホテル横の不老館に祭られた薬師様での願掛けや祈祷(要予約)もできる。体の芯までよく温まる湯は、弱食塩泉。
趣きの異なる三タイプの風呂があり、渓流沿いの遊歩道を約10分歩いて行く天然洞窟露天風呂は天然記念物にも指定されているとか(冬季は閉鎖)。

所在地  富山県下新川郡朝日町湯ノ瀬1(TEL 0765-84-8111)

泉質は弱食塩泉(ナトリウム塩化物・炭酸水素塩泉)。
源泉は摂氏68度で毎分420リットルの湧出量があります。よく温まり、神経痛やリューマチ、婦人病や冷え性、胃腸病などに効能があります。
http://www.ogawaonsen.co.jp/home.html



◆自然至善(si-zen si-zen)

漢方講座に続き、今月号からは「鍼灸」を取り上げて解説してまいります。
代替療法として改めて見直されつつある領域で、ASKAからも通院されている患者さんは増加傾向にあります。このシリーズは、近鉄橿原線九条駅前で鍼灸医院を開かれている吉村治美先生にお願いして担当していただくことになりました。読んで興味を持たれた方は、お申し出て下さい。

<不妊症について>

はじめに・・・
不妊症は鍼灸治療適用なのでしょうか?
原則的には鍼灸治療の対象となります。ただし、性器の奇形や癒着など器質的な原因がある場合は不適用となります。体質改善や体調を整えることによりス ムーズな排卵や子宮内膜の状態が改善され着床が安定しやすくなります。

不妊症に対してはかなり有効であることが多数の症例報告で学会発表されています。 当院でも鍼灸治療で元気な赤ちゃんを出産されたり生理不順が治ったという方が多く大変喜ばれています。また不妊症だけでなく不育症にも有効です。

**東洋医学からみた不妊症**

東洋医学では不孕、全不産、無子という
(生理不順や生理が起こらない人はHPの生理不順をご参照ください。)
東洋医学の不妊治療は、妊娠しやすい体をつくるのが目的です。体全体のバランスを整え、体質改善することで妊娠しやすい体をつくります。

妊娠しやすいのは‘もちもち’、‘ふっくら’、‘ぬくぬく’お腹です。
つっぱって硬く冷たいベッド(お腹)では、寝ている赤ちゃんも嬉しくないですよね。お腹(子宮)は、植物で例えると畑のようなものです。日が当たって暖かいと養分も吸収がよく、良く育ちます。

一方、水はけが悪く、じゅくじゅくして いると冷たくて根ぐさりして育ちません。硬い土は酸素を含まず根がつきにくいので、養分を吸い上げにくく育ちません。

受精卵や赤ちゃんも、それとまったく同じなんです。ぬくもり・養分・水はけが整えば着床しやすく、出産までたどりつけるのです。(冷えに関してはHPをご参照ください)

つっぱりお腹
・鼠径部がつっぱった状態で卵管が圧迫されて、精子や受精卵が通りにくくなります。
・冷え性で刺激物を多く食べている人
・神経質でストレスが多い人は、流産しやすいと言われています。
硬いお腹
・腹筋が硬直して全体が硬いお腹は卵管が押しつぶされて、精子の通りが悪くなります。
・骨盤内の血行が悪い人
ではなぜそのような事が起こるのでしょうか?!
少し難しいのですが、東洋医学的にご説明します。(続く)

はるみ鍼灸治療院
〒639−1001奈良県大和郡山市近鉄九条駅前
TEL:0743−55−5089
院長:吉村治美



★編集後記

今夏は雷が多いですね。先日の夕暮れ、自宅に向かう車中で激しい雷雨にあいました。どうやら自宅方向に雷雲が渦を巻いているようで、空が真っ黒です。雷鳴もだんだんと音が大きくなってきます。

光ってからの時間が短くなって、緊張が高まります。稲妻の落下地点に向かうのは、何ともスリルがあるものです。無事、家に到着したのですが、気が付けば昨晩から愛用のマックがスリープ状態にあるではありませんか。

急いで電源を落として窓から見物としました。
次の瞬間、せん光に続いてバーンという大音響がして、明らかに近くに落雷があったのです。どこに落ちたかは分かりませんが、我が家ではなかったようで少し安心しました。数分後、消防車のサイレンが近所を走り抜けました。
どこかで火災が起こったのでしょうか。外に出たい衝動を抑えてじっと我慢。

地震・雷・火事、、、私もオヤジになったのだな〜と思いました。

ASKAレディースクリニック掲示板〜カキコお待ちしております♪
http://aska-cl.com/board.cgi


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★発行者  ASKAレディースクリニック  中山雅博
URL http://aska-cl.com/
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