卵巣機能不全・早発閉経

新生児の卵巣には200万個の卵子が貯蔵されていますが、思春期には20万個にまで減少します。毎月排卵する卵子は1個ですので、年間の月経回数を12回とすると、閉経までの40年間に480個の卵子しか排卵されないことになりますがこれでは計算が合いません。実は卵子は1ヶ月に約1000個ずつ減少しており、そのほとんどが消滅してゆきます。性成熟期に向かってピークを迎えるイメージを持ちがちですが、卵子の減少はお母さんの胎内にいる時からすでに始まっているのです。

“卵巣機能不全”は、卵巣がその使命である排卵を起こすのが困難になっている状態です。心臓で言えば“心不全”となります。心不全は最後には心停止にいたります。これは卵巣では閉経に相当します。
心不全の場合には亡くなる直前まで心臓は働き血液を送り出しますが、卵巣機能不全に陥ると月経があっても無排卵のことも多いため妊娠に至ることは困難となります。心臓の耐用年数には個人差があるように、卵巣の寿命にも差があり不妊の原因となります。

卵巣機能不全には卵巣の老化によるもの以外に卵巣腫瘍によるものがあります。
卵巣癌や子宮内膜症による卵巣嚢腫(子宮内膜症性嚢胞、通称“チョコレート嚢胞”)です。また老化や腫瘍と関係なく卵巣機能が早々と衰退してしまう方がいます。30代後半〜40歳前半で閉経に向かう“早発閉経”です。この原因は分かっておりませんが、染色体異常(遺伝子異常)、自己免疫が関与すると考えられています。

卵巣機能不全の治療法

いまだかって不老長寿の薬が開発されていないように、老化が原因である卵巣機能不全に有効な治療薬はありません。若返りはできなくても、サプリメントのDHEAが有効という報告があり、“若作り”には有効かもしれませんので試してみても良いでしょう。卵巣機能不全が疑われる場合には、とにかく早い妊娠を心がけるしかありません。

卵巣機能(予備能)の検査

抗ミュラー管ホルモン(AMH)
AMHは卵巣にある前胞状卵胞から分泌さえるホルモンで、卵巣に残っている卵胞数の指標となります。
抗ミュラー管ホルモン(AMH)

FSH(卵胞刺激ホルモン)
FSHは下垂体から分泌される排卵を促すホルモンです。卵巣機能が低下するとこの数値は上昇してゆきます。月経開始3〜4日目に測定しないと正しい数値が出ません。

10 mIU/ml以下 正常
10〜15 mIU/ml 妊娠可能 治療を急ぐ
15〜25 mIU/ml 妊娠可能性あり 治療を急ぐ
30 mIU/ml〜 妊娠例はあるが、容易ではない
40 mIU/ml以上 妊娠例はあるが、極めてまれ

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