着床障害

グレードの良い受精卵を2回以上移植しても妊娠しない場合、着床障害の可能性があります。

子宮内膜は受精卵を育む畑です。
畑の土の状態が悪いと着床障害を起こします。

着床障害 医療法人明日香会 ASKAレディースクリニック

 
 
 
 

【良い畑の条件】
 A 土質が良い
 B 善玉菌で守られている
 C 免疫で守られている
 D 水はけが良い
 E 栄養素のバランスが良い

A 土質の検査と治療

子宮内膜厚測定
 子宮内膜厚が6mm以下だと妊娠率が下がります。

 検査:超音波検査(自費2,500円)

PRP(多血小板血漿)治療が有効とされます。
当院は再生医療指定医療機関です。

ビタミンE(ユベラN)を服用します。

 

子宮内膜ポリープ
 子宮内にポリープがあると妊娠率が下がります。

 検査:超音波ヒステログラフィー(自費4,000円)

ポリープ摘出術を行います。
掻爬術ではなくTCR(子宮鏡手術)

 

子宮粘膜下筋腫
 子宮筋腫で子宮内膜が圧迫されると着床障害となります。
 とりわけ子宮内膜直下にできる粘膜下筋腫が問題となります。

 検査:ソノヒステログラフィー(自費4,000円)

子宮筋腫核出術を行います。

 

子宮内癒着
 過去の子宮内手術や炎症により子宮内に癒着があると不妊や流産の原因となります。

 検査:子宮卵管造影検査(保険7,00010,000円)

内視鏡(子宮鏡)手術を行います。

 

帝王切開術後瘢痕症候群
 帝王切開の創部の治癒が不完全な場合、生理後にも持続した出血が続き、着床障害の原因となります。

 検査:超音波検査(自費2,500円)

内視鏡(子宮鏡)手術を行います。

 

子宮内膜着床能検査
 受精卵を受け入れる子宮内膜の窓が開いている時間には個人差があります。
 着床ウインドウのズレを調べます。

 検査:ERA検査(自費135,000円)

子宮内膜ウインドウの時間に合わせた胚移植を行います。

 

B 子宮内細菌叢(善玉菌と悪玉菌)の検査と治療

子宮内フローラ(細菌叢)検査
 子宮内に悪玉菌が多いと不妊や流産の原因となります。
 子宮内の善玉菌と悪玉菌の割合を調べる検査です。

 検査:EMMA&ALICE検査(自費52,000円)

抗生物質による除菌後、乳酸菌製剤、ラクトフェリンで治療します。

 

子宮内膜炎検査
 子宮内の細菌により慢性炎症が起こっている場合、不妊や流産の原因となります。
 炎症の起炎菌を調べる検査です。

 検査:EMMA&ALICE検査(自費52,000円)

抗生物質による除菌後、乳酸菌製剤、ラクトフェリンで治療します。

 

卵管水腫検査(子宮卵管造影検査)
 卵管にできた水たまり(水腫)のよどんだ卵管液が子宮内に流入すると着床障害となります。

 検査:超音波検査(自費2,500円)

腹腔鏡下手術で卵管結紮術を行います。

 

C 子宮内細胞性免疫に関する検査と治療

NK(ナチュラルキラー細胞)活性
 NK細胞の攻撃性が高いと受精卵がターゲットになります。

 検査:NK活性(自費7,500円)

イントラリポス(精製大豆油)
点滴療法

 

Th1/Th2比
 ヘルパーT細胞のI型とII型の比が高い(Th1優位)な環境は着床障害の原因となります。

 検査:Th1/Th2検査(自費20,000円)

免疫抑制剤タクロリムス(プログラフ)による免疫療法

 

D 水はけの良さに関する検査と治療

根っこの導管(血管)が塞がると養分が行き渡りません。

抗リン脂質抗体
 血管を傷つけ血栓を形成する自己免疫です。

 検査:抗リン脂質抗体(自費39,000円)

抗血栓療法を行います。
低用量アスピリン療法
ヘパリン注射療法

 

血液凝固異常検査
 先天的な血液中の凝固因子の異常により血栓が形成されます。

 検査:血液凝固能(自費13,000円)

抗血栓療法を行います。
低用量アスピリン療法
ヘパリン注射療法

 

E 栄養素の検査と治療

亜鉛と銅
 亜鉛と銅は互いに拮抗関係にありますが、両方とも身体にとっては必要な元素です。
 銅の比率が高いと着床障害を起こす可能性が指摘されています。

 検査:亜鉛・銅(自費1,800円)

亜鉛サプリを服用します。
※サプリメントとして当院で販売しております。

 

ビタミンD
 骨だけでなく生殖機能との関連性が多く指摘されています。

 検査:25(OH)ビタミンD(自費4,000円)

ビタミンDを服用します。
※サプリメントとして当院で販売しております。

 

ビタミンE
 ビタミンEにより子宮内の血流が改善され子宮内膜が厚くなるという報告があります。

ユベラN(ニコチン酸トコフェロール)
※医薬品として当院で処方しております。

 

まとめ

着床障害の原因と検査は多岐にわたり非常に複雑です。

科学的根拠の薄い治療も多いため、検査と治療については医師とご相談ください。

最も大きな要因は受精卵の質(染色体異常)であり、質の低下の最大の原因は加齢です。

受精卵の染色体検査(着床前検査)については現在、学会主導の臨床研究が始まったばかりです。

研究の経過を見守りつつ、当院でも導入を検討しています。

 


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