胚培養士のお仕事
培養室での胚培養士の仕事は、精液の検査と処理(人工授精、凍結保存)、卵子の操作(検卵、顕微授精)、受精卵の操作(培養、凍結保存)、データ管理など多岐にわたります。
毎朝7時には出勤しその日の準備に取りかかります。受精卵の培養に休みはないため作業は年中無休です。検体の取り違いが起こらないように安全確認が重要なため、全ての段階において確認作業は2人体制で行われます(ダブルチェック)。
○精液検査
一般精液検査では、精液の量、精子濃度、精子運動率、精子正常形態率、直進運動性、総運動精子数、SMI(sperm motility index)、混入する白血球数、赤血球数の項目を検査しています。
○精液処理の風景
人工授精や体外受精、顕微授精に使用する精液の処理中は必ず2人のスタッフでダブルチェックを行い、取り違えがないよう安全に作業しています。
○検卵風景
体外受精、顕微授精で採卵した卵胞液中から卵子を回収しています。
卵子の成熟度や異常卵の有無が確認されます。
※採卵直後の卵丘細胞に囲まれた卵子
○顕微授精風景
顕微授精では卵子の中に精子を注入して授精させます。この際に用いるのは極めて細いガラスピペット(4.5マイクロメートル:1マイクロメートルは1ミリメートルの1000分の1)です。
○受精卵
胚移植前の受精卵の最終確認をしています。